はじめまして、Mです。

熊本出身、熊本で育った純粋熊本人、現在、0歳と3歳の二人の子育て中です。

この会は避難してこられたママ達が立ち上げた会なのですが、10月にこちらのブログをたまたま見つけ、活動のお手伝いをさせてもらっています。
今日は、私がこちらの会のメンバーになった経緯についてお話ししたいと思います。

震災以降、当初こそ、その甚大な津波の被害に涙があふれ、そして原発事故になんともいえない不穏でいつも胸がつかえているような心持ちで過ごしていましたが、それも日々のいつもと変わりない毎日にまぎれ、緊迫感も徐々に薄れてきていた頃でした。
9月頃だったか、何気なくネットをみていたら、広島在住のお母さんの母乳からセシウムが検出されたとの報道を目にしました。
東日本に滞在したこともなく、食べ物にも気をつけておられた、とのことでした。
私も6月に第2子を出産し母乳で育てていたので、背筋が凍る思いでした。
それまでも関東東北で、水や農産物、お母さんの母乳からセシウムが検出されるといった報道を目にし、心を痛めていたつもりでしたが、どこか、他人事だったんだと思います。
放射能汚染、内部被爆という問題がにわかに私の中で現実味を帯びてきたのです。

そこから、ネットや本で情報収集をしました。すると、テレビや新聞では流れないたくさんの情報が飛び込んできたのです。
もちろんネットや本で得た情報がすべて正しいとは思っていません。だけど、テレビや新聞で報じられていることがすべてではないのだとも知りました。
政府と一体となって原子力を推進してきた電力会社、以前から一部の人が警鐘を鳴らし続けていた原発の危険性、そして、起こってしまった日本人がこれまで体験したことのない規模の原発事故、政府の対応、そして、チェルノブイリでの悲しい事実。

今、何かしなければ。
無邪気な子供達の笑顔に向き合うたびに、じっとしておれないような衝動に駆られたのです。

そして、放射能汚染がれきの問題を知り、この会にたどりつきました。
公開質問状の提出、回答に同行し、おはなし会に参加しました。
そこには、お母さんや子供達を始め、避難されてきた方達のたくましくも健気な姿がありました。
慣れない土地で、また小さなお子さんを抱えての避難、それだけでもとても大変なことなのに、被災者支援やがれき問題など行政への働きかけ、精力的な活動にただ、ただ、頭が下がる思いでした。

でも、その活動を続けていくこともやはり並大抵のことではありません。
経済的な問題や家族との意見の違い、ストレスを受けやすい小さな子供達へのケア、それぞれに困難を抱えての活動です。

子供を被爆させたかもしれないと悔やみ、子供の寝顔をみながら涙したいくつもの夜、家族全員で子供の日々の成長の喜びを分かち合えない悲しみ、それでも前を向き、この不自由な生活をなんとか乗り切っていて。
そして、同じ思いを他のお母さんに味わってほしくないと。

もちろん、強くいられないこともたくさんあると思うけど、私にも同じことが果たしてできるだろうか。
そして、今、福島のお母さん達はどんな思いで過ごしているのか。

今まで知らなかった出来事を知るにつけ、やりきれない思いがあふれます。

もしかしたら私も、事故は収束に向かい、被災地は着実に復興していっているのだと思い、何事もなく日々を過ごしていたかもしれません。
でも、こんなに苦しい思いをしているお母さんや子供達、家族がいること、福島で起きていることは事実なんです。
そんなお母さん達を目の当たりにし、そして、粉ミルクに代表されるように汚染食品の全国流通が明るみになった今、とても他人事とは思えないんです。

実際、放射能汚染の危険性は具体的にはどうなのか、確定的なことはわかりません。
でも、人間が放射能をコントロールすることができなかったことは事実だし、チェルノブイリでの悲しい出来事も事実です。
そしてこんな悲しい事実を前にしても、政府は原子力協定を結び、他国へ原子力を輸出しようとしている。

今までは何も考えずに当たり前にこの暮らしが続くのだと思っていました、でも当たり前でなくなった。
今まで社会に対して無関心だったことを今更ながら、思い返しています。
かわいい盛りの幼い我が子の笑顔に、申し訳ない気持ちでいっぱいになるんです。
今、なにかしなければ、自分が後悔すると切実に思ったんです。

放射能汚染を危惧する人とそうでない人、安心だと思っていてもどこかで不安が拭えない人、避難したくてもできない人、被災地と非被災地、福島とそれ以外の被災地、、、
それぞれのスタンスがあって、とても一筋縄ではいかないけれど、今、起こっていることに目を向け、お互いを知ること、立ち止まって考えてみること、ができたら、もう少し前に進めるのかな。。。
誰が悪い訳でもない。誰だって、大切な人を守りたい、大切な人と温かな食卓を囲み、ずっと笑い合っていたい、ただ、当たり前のことを願っているだけ、それだけは同じなのだから。

実際に被災したり、避難した身でもない私の、また、母としての立場に拠った主観的な思いです。独りよがりかもしれません。
不愉快な思いをされた方がいたとしたら、大変申し訳なく思います。
ただ、子供達の未来のため、被災された方々のため、それが自分のためでもあるのですが、何かできることはないか模索していきたい、と思っています。

どうぞよろしくお願いします。