naokoです。

先日、皆さんご存じ熊本市内・小野先生の、ミニ講演会に行ってきました。

東大工学部精密機械工学科卒→東電福島第2発電所勤務→東電本店勤務→退職し熊大医学部入学・卒業、という経歴の方なので
裏話のようなものも聞けて、面白かったです。
例えば先輩社員が言った言葉。
「原子力のコスト?高いに決まってるだろ。効率悪いし被曝するし、一つ一つの機器の値段も火力仕様と比べて倍以上する。(ぼろ切れで拭く)除せんもするし、管理が大変。そのうち分かるよ」
と。
分かっているなら、なぜ原子力にこだわる?と思いますが
原子力が会社にとってとても儲かる仕組みになっているんですね。

「総括原価方式」
一般の会社は、利益=収入−必要経費
電力会社は、利益=必要経費×3% (←九電取材による)
必要経費をわざわざたくさん作るほど、儲かる。

他の公共料金もこの方式で決まってはいますが、電力会社は、地域独占で競争原理が働いていない。豊富な天下りで行政のチェックもスルー♪なので、やりたい放題なんですよねぇ。
総括原価方式、早くやめさせましょう!
(他にも発送電の分離など、やるべきことはたくさんあるのに、政府や経産省はなーんにもしていません)

東電社員への手厚い福利厚生の話もあり。

事故前にたくさん流されていた「原発は安全ですよ♪」という、お金がかかりまくっているたくさんのテレビCMや、

以前の上司たちの事故後の言い分の画像もみました。
一人、致死量の放射能が出たと涙ながらに本当のことを言った良心的な方もいましたが、大体はもう、自分が悪いとは思ってない感じですね。
ちなみに、私の知り合いの東電本店関係者も、加害者意識なし!ノーテンキなもんです。
なんなんでしょうか。怒。

そして、
東電福島第一原子力発電所の事故について。
公式にはメルトスルーしか認めていないがメルトアウトが起きていると考えるべきだろう、とか、3号機は核爆発だろう(核実験と比較した画像は分かりやすかったです)とか、政府発表の数値への疑念、チェルノブイリよりも重大なこと、など。
とにかく、とんでもない事故が起こってしまったのだという現実を改めて認識しました。
「カタストロフィが近いのではないか」と質問されていた方もいました。

汚染状況も、東日本のみならず、アメリカ西海岸がけっこう汚染されている、九州も、わずかながら南半球も、など画像で説明していただきました。

では、これからどうしたら良いのか。
フクイチは、格納容器のすぐ近くに使用済み核燃料があるので、容易には石棺できない。
廃棄物処理は、普段でも管理に100万年かかる。
砂をかけるか、ドライキャスクか・・・

あ〜もう!!こんな危険で厄介なもの作ったのは誰だ!!と、叫びたくなりました。

原発の何が厄介って、原発のゴミ、廃棄物が一番厄介ですよね。
私が事故前に、職場などで「原発推進!」の人と話をしても、このゴミ問題を指摘すると黙っちゃってましたもんね・・・。

「立つ鳥あとを濁さず」
子孫に危険かつ膨大なゴミを遺して死ぬのは、恥ずべきことです。

そして、いまだに、2号機の格納容器内で73シーベルト/時という値が出ている状況。
(広島の爆心地が103シーベルトだったそうです)

そんななか、なんと原発再稼働をたくらんでいる奇特な人たちがいます。

再稼働にあたっての問題点
・使用済み核燃料プールの存在
・複数機の連鎖爆発
・地盤沈下
・付属設備(熱交換機など)
・免震重要棟の有無
・周辺住民への、避難経路確保、安定ヨウ素剤配布、補償の財源、責任の区分

フクイチの写真をみて、これらの問題が解決されないまま再稼働するのは危険すぎる!と思いました。

玄海や大飯、美浜などの航空写真をみても、立地のあまりのお粗末さに寒気すらしてきます。

熊本も、玄海、伊方、川内に囲まれています。
約100キロですが、100キロなんて、風向きにより余裕で大量被爆してしまう距離なのだと、今回学びましたよね。

次の大地震も迫っている。もう、再稼働は論外です。
それどころか、廃炉にしていかないと。

最後に。
印象に残った言葉です。

「原子力は神の火。人間に止めることはぜったいにできない」